「化物語」私立直江津高校女子制服の原作Ver
コスプレのイベント会場でも人気の作品『化物語』、物語シリーズのコスプレをする際には絶対に外せない1着は持っているべき「私立直江津高校」の女子制服です。
何年か前、以前に製作したものが淡いピンクのジャケットの上記写真のコスプレ衣装です。ジャケットのカラーもいい具合に出来上がっていたことから、試しにS/M/L/XLをトータルで10着だけ生産していたもので、生産分はヤフオクで処分し瞬殺で売り切れとなっていたものです。
この時は版権取得にこだわっていたことから講談社への版権申請を行っており、そのための試作として製作をしたものですが、当時は版権が降りずそのままフェードアウトしていました。この時は、某A社が販売を予定していることからダメと言っている、だから版権は認められないという回答でした。(既得権益)
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取得出来ない『化物語』直江津高校制服、コスプレ衣装の版権
壁が立ちはだかる『化物語』コスプレ衣装の版権 本日、講談社の法務部から申請を出していた『化物語』の版権に関しての連絡があ ...
A社のコスプレ衣装とは価格帯もデザインも全く異なることから、競合はしないはずなのです。こちらの衣装は、原作バージョンを意識して設計を行っています、違いはスカートの色にあります。
こういった「オトナの事情」が裏でうごめいているのが、コスプレ衣装のビジネスでもあります。ほとんどのショップは、そういう部分は無視してコスプレ衣装を販売しているのでしょうけれども。
一度、出版社へ持って行った以上は堂々と販売するわけにはいきませんので、その後はお蔵入りになっていたコスプレ衣装です。Blogに残っていた記事の写真などから、再生産のご要望が非常に大きかった衣装の一つでもあります。
アレ?色がおかしい私立直江津高校女子制服
というわけで、多くのコスプレイヤーさんのご要望の声の後押しもあり、復活いたしました。
結構、「あのコスプレ衣装はもう作らないのですか?」というレイヤーさんの再生産や復活を希望する声があるのも事実です。公式に版権を持っている企業さんは、在庫切れに対してそういったユーザーの声にはどのように対応するのでしょうか。
利益にならないマイノリティは黙殺!というのが現状です。ユーザーの希望が「公式」だけではカバーできていないから、今のようなコスプレ衣装の販売状況が生まれているのです。(単純に規制して潰していけばいい、という問題ではないのです)
それはさておきまして、この再製作のサンプルは完全なNGです。今回はアニメVerにしたのですが、ジャケットもスカートもカラーがダメダメ!ムダに試作費用を使ってしまいました。
iPhoneのカメラであることから、実際の見た目とはかなり色合いは違って表示されてはいるのですが、それでも全然納得できる仕上がりではありませんでした。
実は最初に製作した「化物語」の直江津高校の女子制服ですが、スカートをグレーにしたのは納得のいくアニメVerの紫の生地が無かったからなのです。
今回のアニメVerの試作も、妥協出来る範疇を完全に超えております。生地のサンプルカタログからだと、もう少しマシな衣装になるかと思ったのですが、予想以上にコスプレ衣装にしてみるとチグハグなカラーになってしまいました。
生地の染めから作る化物語・直江津高校女子制服
この衣装でコスプレイヤーさんやカメラマンさんにお金を支払っていただくわけにはいきません。かといって、これ以上に近いカラーの生地はありません。他のメーカーでも何社か生地サンプルを見せてもらいましたが、イメージ通りに仕上がる予感がしません。
少しでも良い衣装を作るべく、これで腹は決まりました。結論、生地を染めるところからやることにしました。
中途半端な衣装は作りたくはないのですが、納得できるまでやりますとどんどんコストが上がっていってしまいます。
中には生地の"染め"からやっていることを特別にアピールしている衣装もありますが、実は生地を染めたとしましてもそれほどコストは上がらないのです。
生地を染めるところからやる一番の問題点は、染めた生地は全部買い取りなので使い切らなくてはいけない、ということにあります。既製生地であれば、メーター買いですので必要なメーター数だけがコストになるのですが、"染め"は1反単位での買取りであることから、これを全て衣装にして使い切らなければなりません。
つまりは、必要な着数だけをオーダーするよりも、1回のオーダー金額が高くなってしまうというデメリットがあります。しかも売れなければ、不良在庫の金額も上がってしまうという大博打となるのでした。
ところが幸いにして、「化物語」の私立直江津高校には同じカラーで長袖の冬服と半袖の夏服があるのです。この一反買いという問題は、夏/冬服を同時に製作することで解決ができます。