いよいよコスプレ衣装が出来上がります緊張の瞬間
トワルを原型として何パターンかの試作を行います。
仕上がった衣装を見に行くときは、ドキドキの瞬間です。果たして自分の選択は正しかったのか、間違っていたらもう一回二次試作を行わなければならず、コストもその分が増えてしまいます。
量産の際に実際に使用する予定のカラーの生地を使う制服と、万が一見た目が違っていたときのために、その色温度を変えた制服の2つを製作しています。
小さなサンプル生地を見ていた時と大きな面積を使用した時、また他の色と隣接した場合には全く違う色に見えてしまうことも少なくありません。まず試作の一つの目的は、色の確認です。
また、同時に細部のバランスのチェックも行っていきます。袖の長さやセーラー襟の長さ・幅、スカートの長さなどなど
そこで仕上がってきたハルヒの北高制服、コスプレ衣装がこちらの写真になります。
と同時に、何パターンか生地を変えて製作した物のうちの一つが次の写真、前後の衣装です。微妙に胸当ての色が違うところにご注目です。
胸当てだけでは無く、細部の仕様も複数パターンでいろいろと試しています。最終的には、この中から仕様を選んで合体させたものが量産Verとなるわけです。
服飾デザイナーさんは、カタログのサンプル生地の段階でハルヒのイラストを見ながらセーラー襟と胸当ての色の合わせ方はこちらの方が正しいと主張されたのですが、アニメや漫画ましてやコスプレは知らない方なのでやはりイメージとしては何かおかしいとの判断になります。
実際に2枚目の衣装の色は、写真では「んっ?そんなにおかしくないかな!?」というカラーですが、実際のところは『セーラームーン』の美奈子ちゃんのセーラーVのカラーです。セーラーVを作るのなら、この生地で正解だと思います。
とにかく、頭の中でのイメージは出来ていても、実際に衣装になるまですっごい不安です。試作のやり直しとなれば、また時間もかかりますし、それだけイニシャルコストも上がっていくこととなります。
実際にこれらの衣装は同じパターンのように見えますが、細かい部分で長さが違っていたり、角度を変えたりしてテストをしている部分があります。ですので、最終的に製品となる衣装とは見え方が異なります。
このトワルや試作を作らなければ、コストはガクンと落とせるわけであり、中国業者などでコスパの公式やどこかの見栄えの良い衣装を手に入れて分解、型をコピーしてしまえば安く仕上げることは可能です。