値引きは最初からその分の利益が乗っている
コレをバラしてしまいますと、他のショップから反感を買うかなぁ…と躊躇しますが、まぁ原価率というのはそのショップそれぞれですし、一律ではないため各ユーザーが衣装を選ぶ際の目安としてもらえればよいのではないでしょうか。
ZOZOの社長さんだったM澤さんが衣料品の原価をバラしており、大手の衣料品ブランドからヒンシュクを買っていたのは記憶に新しいところではあります。それだけ仕入れ値というのは、それぞれのショップにとっても秘密の部類に入るわけです。
コスプレ衣装に限らず、衣料品の原価というのは希望小売価格の30%が基本です。
だいたいこの前後、25%~40%くらいの間に設定するように小売価格が決まります。
よく、決算期にスーパーやデパートのバーゲンセールで「70%引き」とか「80%引き」といったセールを目にしますが、この時の価格がほぼ仕入れ値であることがあります。
季節に合わなくなっていたり、流行が過ぎてしまった衣料品などは、在庫として抱えておくと捨てることになりますので、ショップ側では仕入れ原価でも販売して処分してしまった方がイイということになります。
コスプレ衣装に話を戻しますと、じゃぁ残りの70%は利益でボッているのか?ということになるかと思いますけれど、そうではありません。
30%の原価に対して、ショップまで入荷する流通経費、その人件費、中国から輸入する場合には税金(輸入関税)などがかかります。
この時点で、コストは販売価格の50~60%程度になります。
だいたい委託販売の場合には、この時点の60%くらいで店舗へ卸されます。
実際にショップで販売するためには、ここに固定費や経費、人件費が加わります。
ここで一番コスト負担となるのが広告費で、通常であれば製品価格の5%程度となりますが、通販の場合には店舗を持たないことから固定費や人件費の割合が小さいために、この広告費に15~20%くらいを割かれる場合があります。
ネット通販は、開設への敷居が低い代わりに、あまりにもネット上は広大過ぎて認知してもらうのに広告費が余計にかかるという側面があります。
Yahoo!ショッピングや楽天などに出店する出店費用も有名なショッピングモールへ出稿する広告費の一部と考えることができます。
コレも結構バカにならない値段になりますよ。
「Yahoo!オークション」などでは、広告を出す必要が無いためその分の価格は下げることができるのですが…
ヤフオクで15,000円くらいで販売していた同じ物を、通販ショップになったとたんに3万円オーバーの価格を付けているコスプレショップもあります。
これは、おそらく実店舗での委託販売をするようになり卸価格で利益を出すように設定した結果、定価が3万以上にしなければ釣り合いが取れなくなったのではないかと思います。
巷のコスプレ衣装を選ぶ際には、原価30~40%とみてそのクオリティが価格に対して満足できる物かどうかを目安にするといいでしょう。
もし、自分で作るとした際に生地代がその1/3くらい、残りを縫製代金として時給で換算してみればだいたいのコストに見合うかどうかと言うのは割り出せるはずです。
ネット上の写真だけで優劣を判断するのは難しいところですが、1回購入してみて上記の原価予想金額に対して意外にクオリティが高ければその原価率はもっと高いということになります。
全てのショップの衣装を十把一絡げにはできませんが、一つの目安としては役に立ちます。
逆の見方をすれば、どの程度のコストと手間をかけて衣装を作っているのかも判ります。
3万円超えの衣装の場合、その減価は1万~1万2千円程度となり、生地代や縫製代金がどのくらいかが算出できます。
日本国内で製作をしていれば、工賃は1万円は絶対に下らないですから、生地代と合わせてどのくらいの手間がかけられているのかおおまかな数字が判ります。
注意していただきたいのは、個人製作はこのケースには当てはまらないということ。
店舗経費などがかからない分が格安だったり、趣味で製作していることもあるため「仕事」としては見合わない縫製工賃であることが往々にしてありますので…
今回アテーセでは、この3月で開設3周年を迎え4年目をスタートするにあたり、ここまで続けられた感謝の意味も含めて新規にラインナップする衣装で大幅なプライスダウンを予定しています。
もっと初心者にも安心して、購入しやすいNo1の低価格で…を追求します。